先日、高校野球取材で何年かぶりに埼玉・市営大宮球場(レジデンシャルスタジアム大宮)に行った。最寄りの大宮公園駅がきれいになっていて驚いたのだが、16年から新駅舎とのこと。前回来てから6年はたっているらしい。
ここで見た高校野球で覚えているのが、09年7月の富士見-春日部共栄戦。今月5日にオリックスで育成から支配下登録された中村勝投手(30)が春日部共栄のエースだった。当時140キロ出る投手はそう多くなかった。中村はこの試合で自己最速タイの143キロをマーク。2ケタ奪三振の力投で準々決勝に駒を進めた。
その秋、日本ハムへの1位入団が決まった。同年のドラフト選手では広島長野や堂林、中日大島、ヤクルト荒木、ロッテ荻野、ソフトバンク今宮らが今も試合に出場している。海を渡った菊池雄星、筒香嘉智もこの年の高3だった。
プロ野球界は毎年100人が入り、100人が出ていく。戦力外になった後、「鍛え直してまた戻ってきます!」と言って独立リーグなどでトレーニングを積み、再度入団テストを受けてもNPBに戻れなかった選手たちを見てきた。在籍期間が平均7年程度の業界で、現役で居続けることは難しい。だが1度離れてから戻ってくることも、相当に難しい。
この日、市営大宮で取材したのは浦和学院の初戦だった。森大監督(31)は中村が活躍する1年前の南埼玉大会で、森士監督と“親子鷹”として注目されていた。高校生が、母校の監督になるほどの年月がたった。私が担当していたのはもうだいぶ前だけれど、30歳でNPBにカムバックした中村を陰ながら応援している。【遊軍=鎌田良美】




