見応えのあるシート打撃だった。巨人の主力・ベテラン組が、宮崎キャンプで初めて行った実戦形式の練習。40歳の最年長・中島が先頭を切り、丸、坂本、中田翔と続いた。ブリンソンとウォーカーの外国人をはさみ、さらに長野、新加入の松田、最後は侍ジャパンの大城卓、岡本和のローテーションだった。サンマリンスタジアム三塁側カメラマン席から、打球が飛んでくるのを警戒しながら、豪華顔ぶれの迫力ある打撃を実感した。

尻上がりに開幕へ、そしてシーズンを見据える実力者たちの状態は、まだ1段階目に入ったところ。オフに取り組んだ土台部分に実戦感覚を植え付けている。それでも、中田翔の腕をたたんで右方向へ運ぶ技あり打に見入り、“初ヒット”を記念球にとポケットにしまった松田には、さすがエンターテイナーと思わず笑った。

続くケース打撃。守備で遊撃に入った坂本が声を飛ばす。バント処理で、一塁送球を選択した捕手を指摘した。二塁進塁を阻止できた、と。決してなれ合いではない空気感。黙々とバットに向き合う一方で、チームプレーで細部にこだわる緊張感が漂う。勝敗を分けるであろう、ごくわずかな差を埋めるためだ。

チームは宮崎キャンプを終え、場所を沖縄・那覇へと移した。2次キャンプでは紅白戦、練習試合、オープン戦と実戦へと入っていく。宮崎キャンプを総括した原監督は「全員でやり切ったという部分でいくならば90点はできていると思いますね。残り何かって言われると、やったものを実戦で出来るというのをしっかりまだ課題として残しているというところ」。2段階目へと入っていくと同時、開幕1軍生き残りをかけたサバイバルはさらに激化。3年ぶりV奪回へ、チーム力アップにつながっていく。【巨人担当 栗田成芳】