ヤクルトのドラフト1位ルーキー吉村貢司郎投手(25)のプロ初勝利がまたお預けとなった。9日阪神戦(甲子園)で2試合目の先発マウンドに上がり5回4安打3四球1失点と試合はつくったが、本来の調子ではなかった。
初回先頭の阪神近本にいきなり四球。そして3番ノイジーにも四球。制球力に定評がある吉村らしからぬ立ち上がり。3回には先頭の近本に右翼線へ二塁打を打たれ、続く中野には左前打を許し、無死一、三塁。そして3番ノイジーの遊ゴロの間に先制点を奪われた。
高津監督は「今日はブルペンからあまり良くなかった」と明かす。吉村自身も「真っすぐのコントロールが安定しなかった」と反省の弁を述べた。それでもゲーム中に試行錯誤し、修正を試みたポイントがあった。
4回から代名詞の「振り子投法」を封印し、クイックに切り替えた。「早く自分の良い球を投げられるようにと。その中で1つの修正方法として、今日はそれが合っているのかなと思って」
左足をゆっくり引き下げてから振り上げる「振り子投法」で力感なく強い球を投じるのが特徴。その「ゆったり感」から150キロ近い速球を投げるため、打者もタイミングが取りづらい。それでもこの日のコンディションを考え、臨機応変に振り子を封印。この順応性こそが、ルーキーで開幕ローテを任されるゆえんなのかもしれない。
高津監督は「2月からキャンプをやっていて、オープン戦もやって、疲れもあるのかなと思います。いつかは言えないけれど、そのうち、リフレッシュする時間も与えてあげたいなと思います」と休暇を与えることを示唆。いつも、ひょうひょうとして疲れた表情も見せないルーキーだが、慣れないプロ1年目で開幕ローテを担ったのだから、精神的にも肉体的にも疲れがあるのは当然だろう。【ヤクルト担当 三須一紀】




