巨人松田宣浩内野手(40)の左手首にはいつもテーピングが巻かれている。元気な「声」と同じようにトレードマークの1つだ。

故障をしているわけではない。練習前、左手首にテーピングを装着。「今日も1日頑張ろう」と心のスイッチに入れる。グラウンドへ向かう前のルーティンの1つだ。

「一番、最初は違ったんですよ。秋山さんに言われてね」

もともとは違う意味があった。ルーキーで2軍で過ごしていた時。当時ソフトバンクの秋山幸二2軍監督に声をかけられた。バッティング指導で指摘された1つが左手の使い方だった。左手首だけにテーピングを巻き、意図的に意識しながらバットを振り続けた。プロで活躍する糧になった。ポイントを前にさばき、プロでも現在通算301本塁打など実績を積み重ねる。心のスイッチを入れる左手のテーピングは、もともと技術を磨くためのアイテムだった。

「元気でけがに強く、丈夫な体で試合に出続ける。息の長い選手になりたいっていうのは、若い頃からずっと思ってた」との思いでグラウンドに立ち続ける40歳。左手首に巻くテーピングには野球人生の技も心も詰まっている。【巨人担当=上田悠太】

室内で打撃練習をする巨人松田
室内で打撃練習をする巨人松田