ベテラン守護神が達成した偉業の裏には、後輩たちのさまざまな思いがあった。
2日のオリックス-日本ハム戦(京セラドーム大阪)で、オリックス平野佳寿投手(39)が、日米通算250セーブを達成した。3点リードの9回にマウンドに上がり、1回1安打無失点。その直前、先発の山本からバトンを受け、8回に登板してつないだのは、山岡泰輔投手(28)だった。
「僕はいい状態でつなぎたいというのは思っていましたし、今日決めたいなというのはありました」
ブルペンの雰囲気も、平野佳の様子もいつも通り。変わらぬ強さを感じながらマウンドに上がると、宝刀の縦スライダーで3者連続三振。見事に最高の形でつないだ。
7月中旬に中継ぎに配置転換され、何度も勝利のバトンをつないだ右腕。平野佳からは肩の作り方などを教わり、全て参考にしてきたという。「アドバイスもらいますし、やっぱり長年投げてきて、そういうことがすごい勉強になるなって思っています」。先輩へ恩返しの好投だった。
平野佳が3個目のアウトを取った瞬間、目の前でミットを構えていたのは若月健矢捕手(28)だった。
「僕、以前の平野さんの節目の記録失敗してるんですよ」
若月が思い返したのは約7年前、16年4月23日のロッテ戦(QVCマリン)。通算100セーブをかけていた平野佳とバッテリーをくんだが、9回に暴投でサヨナラ負けを喫した。「僕が失敗して、次の日に達成してるんです。その時、僕は若かったので、記録があるのかもがまだよく分からなかったぐらい。本当に7年越しにリベンジできたというか、それはうれしかったですね」。若月自身も大きく成長し、今度は節目の瞬間をともに喜ぶことができた。
7年がたっても感じるのは、やはり守護神のすごさ。「最善を常に尽くしてるというか、そういうイメージがあります」。助言をもらった山岡がつなぎ、リベンジを期した若月が受ける。平野佳は積み上げてきた数字とともに、後輩達の成長も導いてきた。そんなことを感じる節目の数字だった。【オリックス担当=磯綾乃】




