「勝ちながら育てる」ことは、難しい。4年ぶりV奪回へ向け、ソフトバンクは山川、ウォーカーと「右の大砲」2人を獲得。打線強化を図ったが、勝ってさらに次代の選手を育成する難問は消えない。
小久保監督は連日、ブルペンに足を運ぶ。「先発投手陣の確立」は今季の最大のテーマ。野球は点取りゲームだが、いかに失点を少なくするかは必勝の大きな要素。突き詰めると、バッテリー強化は常勝への必須条件だろう。
この日、日刊スポーツ評論家の梨田昌孝氏(70)がキャンプ地を訪問。練習を見て、こう話した。
「今年、どれだけ次の捕手を使えるか。甲斐はまだまだバリバリやれますよ。でも、谷川原ら甲斐に次ぐ捕手を作らないと。甲斐に頼りきりになっていると、甲斐が衰えたときに(正捕手が)誰もいなくなる。だから、今年は大事な1年になるんじゃないかな」
甲斐に次ぐ人材を作るためには、シーズンで競い合わせる覚悟も必要ということだろう。捕手出身で監督経験の長い梨田氏ならではの考え。「先発マスクもシーズンの3割近くを(2番手の捕手に)かぶってもらうとか、そういうことをやっていかないといけないんじゃないかな。そうしていかないと本当に困ることになる」。甲斐はチームにとって、まさに常勝の「要」だった。「(05年オフに)城島(現会長付特別アドバイザー兼シニアコーディネーター)が抜けた後、捕手で困ったことがあったわけだから」と梨田氏は続けた。
確かに06年から4年間は、正捕手作りに苦労した。甲斐は今季中にも国内FA権を取得する。課題はやはり、いろいろとある。【佐竹英治】




