<オリックス0-3ソフトバンク>◇15日◇京セラドーム大阪
プレーボールから4時間が過ぎて、出番が来た。0-0の延長12回1死一、二塁。ソフトバンクの最後の攻撃。代打・中村晃がコールされた。7球粘って四球を選んだ。いぶし銀の男が好機を広げ、続く栗原が決勝の中前打。この回3得点でロングゲームにピリオドを打った。「つなぐことができてよかった」。プロ17年目。プロ通算1500試合出場は、緊迫した試合を制する白星となった。
中村晃は記念のボードを手に、スタンドに頭を下げた。「(プロに)入ったときはまさかこんなに(試合に)出られるとは思わなかったし、よかったです」。今季は代打の切り札としての出番が多い。本職の一塁は大砲山川に譲り、ベンチで戦況を見つめる。それでも集中力は切らさない。この日も、6回あたりから準備を始めた。「体が重いときもあるし、今日はいつ(代打で)行くか分からない状況だったので、ベンチ裏でバットを振ったり、走ったりしていました」。一振りへのコンディションを整えていた。
マジックは「7」となった。中村晃にとっての記念日は、恩人の川村隆史氏(享年55)の命日でもあった。「通算1000本安打を打ったときも川村さんが亡くなった次の日だったし、なんか力をもらったような感じです」と語った。
今月3日には待望の第1子が誕生。体重2838グラムで元気に生まれてきた息子を「匠(たくみ)」と名付けた。4年ぶりの美酒へ-。頼れるパパは「1試合1試合、短期決戦のつもりで戦っていけばいいんじゃないかなと思います」と言った。もちろん、バットで「匠の技」も披露し続ける。
【ソフトバンク担当=佐竹英治】




