助っ人野手の歴史的な不振が、阪神に重くのしかかった。外国人選手の本塁打は、4月5日ヤクルト戦でのノイジーによる1本だけ。ミエセスは0本に終わった。

助っ人選手の年間1本塁打は、59年0本に次ぎワースト2位だ。もっともこの年の在籍は、日系人の藤重登捕手だけだった。複数の助っ人を擁しての1本塁打は、球団最少である。

外国人野手の合計本塁打がシーズン1本のみは、過去に2度あった。64年ベルトイア、65年フェルナンデスは年間1本しか打てず、2人ともその年限りで退団している。

ところがこれらの年には、頼もしい“助っ人”がいた。同僚投手のバッキーは64年に3本、そして65年には現在も阪神投手の本塁打数シーズン最多となる4本塁打をかっ飛ばしていた。

よって、投手も含め「複数外国人がいて、総計1本塁打」は球団ワーストということになる。

阪神助っ人勢のシーズン合計本塁打最多は10年の64本で、ブラゼル47本+マートン17本。これに次ぐのは76年の62本で、ブリーデン40本+ラインバック22本という往年の名コンビだった。史上最強助っ人バースは85年、1人で54本塁打。つい3年前の21年には、マルテ22本+サンズ20本+ロハス8本で計50本塁打していた。

これらと比べると、今季の2人はなんとも寂しく映る。

もっともこれにより、若手の台頭が促されるという側面もあった。前川右京外野手(21)は116試合に出場し、87安打。正左翼手として機能した。また、井上広大外野手(23)はシーズン後半に1軍へ上がり、3本塁打をマーク。近未来の主砲候補が、ようやく覚醒してきた。

来季の阪神は、藤川球児氏(44)の監督就任が決定的となっている。新たに外国人野手を入れて巻き返しを図るのか、それとも若手の成長に懸けるのか。新体制が判断を迫られる、ひとつのポイントとなりそうだ。

【記録室=高野勲】(22年3月のテレビ東京系「なんでもクイズスタジアム プロ野球王決定戦」準優勝)