<オープン戦:ソフトバンク5-0巨人>◇13日◇みずほペイペイドーム

メジャー級の打球が中堅左のスタンドに吸い込まれて行った。ソフトバンク期待の大砲候補・リチャードが豪快な1発を放った。球場表示で打球速度は181キロ。5回の先頭打席。巨人山崎の直球を捉えた。前夜(12日)にオープン戦1号。待ちに待ったアーチを披露すると、2戦連続で放物線を描いて見せた。

「リチャードらしいホームランだったね。昨日も打ってよかったけど、今日も続けてすぐに打てたことが大きいね」。ネット裏から観戦した王球団会長もロマン砲の連弾に納得の表情だった。

球団が配布したチームメンバー表には身長189センチ、123キロとある。巨漢だが、ハートは何とも優しい。2回に巡ってきた第1打席。カウント2-2から134キロのカットボールにハーフスイングし空振り三振。この回の先頭打者で左手に死球を受け負傷交代した4番山川の状態が気になって集中力を欠いた。「山川さんのことがあって。雑念があった」。中途半端な打席に悔しさもあったろう。ベンチ裏で山川の状況を確認すると、気持ちを切り替え次打席での豪快弾につなげた。

一喜一憂はしない。初アーチが飛び出しても浮かれることはなかった。「普通にプレーしようと。(ホームランを打っても)調子に乗らないように。ちゃんと足元を見つめて。これが毎日できるように」。練習にも変化があった。この巨人3連戦での打撃練習は約1メートルほど打撃投手寄りにスタンスを取ってバットを振った。「直球に対してというか、すべての球にうまく対応できるように」。開幕メンバー入りへ結果がすべてということは脳裏から離れることはない。「僕はアピールしないといけない立場。いい準備を継続していきたい」。試合後も大粒の汗をかきながらリチャードはしっかり前を見据えた。