阪神春季キャンプ(沖縄・宜野座)で19歳の若武者が必死にもがいていた。

藤川球児新監督(44)のもと、高卒2年目の今季は1軍選手中心の宜野座組に初めて抜てきされた。山田の売りは何といっても守備力。本職は遊撃手で、同ポジションの木浪聖也内野手(30)や小幡竜平内野手(24)らも、山田の能力の高さに一目置いている。しかし、キャンプ中のシートノックや個別練習では二塁守備に取り組む姿があった。

「ショートでいきたいっちゃいきたいですけど、可能性を広げるためには、どこをやってもいいのかなと。どこを守れと言われてもすぐにできる準備はしていきたいと思います」。

高校野球ファンにとっては「山田=遊撃手」のイメージが根強い。仙台育英(宮城)2年時には遊撃手として夏の甲子園優勝。翌年は主将として夏準優勝。遊撃手として計14試合を聖地で戦った。

将来の正遊撃手候補としてドラフト3位でプロ入りし、数試合二塁を守ったが、1年目から主に遊撃手として2軍で102試合に出場。アマチュア時代を含めて、二塁手で試合に出場した経験は「数えられるくらいですね」と笑う。それでも、プロの世界を生き抜くための武器を必死に増やそうとしていた。

春季キャンプ第2クール最終日、全体練習終了後の室内練習場で、山田が二塁の特守を受けていた。左手のみを使ったバックハンドトス、補球後のタッチプレーなど、さまざまなパターンの補球練習を繰り返した。「シートノックでセカンドを守ったので、その復習です。やっておいて損はないと思うので」。1球1球丁寧に動きを確認していた。

春季キャンプを終え、オープン戦が始まると、山田の姿は2軍新球場にあった。目標の開幕1軍は厳しい状況となったが、まだまだ19歳。1軍の壁に阻まれながらも生き残るために必死にもがいた日々が、数年後、必ず生きるはずだ。【山崎健太】

シートノックで送球する阪神山田脩也(2025年2月28日撮影)
シートノックで送球する阪神山田脩也(2025年2月28日撮影)