エンゼルス大谷翔平投手(23)が惜しくも3勝目を逃した。5回1/3を投げ6安打4失点、5四球、7三振。最速は101マイル(約163キロ)をマークするなど右手中指のマメの影響を感じさせない投球だった。野球評論家の西本聖氏にテレビ観戦で大谷の投球を分析してもらった。

 -163キロが出た。マメの影響はどうだったか

 西本氏 ストレートに関しては影響はなかった。ただスプリットを投げた時に引っかけたり、ワンバウンドになったりと多少影響は見られた。恐らく中指の腹というよりも内側(人差し指側)にマメができたのではないか。ただ98球を投げられたし心配ない。一歩、一歩、前に進んでいるなと感じる。

 -98球を投げ直球が37球、スプリットが34球、スライダーが23球、カーブが4球だった

 西本氏 配球に問題があると思う。やはりスプリットが多すぎるし、逆にスライダーやカーブをもっと使えばいいのにと思った。特にカーブは使える。今日は4球投げただけだったがストライクが取れていたし緩急を使うという意味で必要な球種。カーブの後の真っすぐ、真っすぐの後のカーブ。打者は体が一瞬起きる。ストレートを生かすという意味でもカーブを使って欲しい。そうすればもっと真っすぐで三振が取れるはず。

 -今日は7三振を奪ったが直球で取ったのは1個だけだった

 西本氏 それともう少し内角を使うべき。外角に素晴らしいストレートを投げても打たれていた。踏み込まれているし、やはり内角への意識付けが必要だと感じた。今回のアストロズや前回のレッドソックスといった強いチームとの対戦では、相手打者にいかに考えさせるかが大事。緩急で言うならカーブ、内外で言えば内角。この2つをうまく使いながら抑えていってほしい。