社会人野球のレジェンド変則右腕に、並々ならぬ感謝の思いを持った高校球児がいた。都島工(大阪)の三樹凛太郎(みき・りんたろう)投手(2年)だ。13日に行われた大阪大会の刀根山との2回戦(南港中央)で先発し、6回3失点でゲームメークして3回戦進出に貢献した。
「トヨタ自動車の佐竹さんが好きで、かっこよくて独特でおもしろい投げ方やなと思ってまねしてみました。“佐竹投法”です」
唯一無二の投法だった。グラブを顔付近の高さに構えるセットポジションから、右手を伸ばすことなく折りたたんだまま頭の後ろに回し、左手のグラブを1度真上に高々と挙げてオーバースローで捕手へ投じる。右腕の使い方はトヨタ自動車・佐竹功年(かつとし)投手(40=早大)と類似していた。
三樹は高1年時に制球難に悩まされていたという。「先に体が動いてからボールを投げる状態だったので、トップを先に作ってから投げようと思って」。課題を克服するべく、YouTubeなどで自分に合ったフォームを模索する中で、目に留まったのが「佐竹さん」のフォームだった。
もともとは右腕を大きく背中の後ろまで回して上から投げる投げ方だった。昨秋から現在の変則投法にフォームを変えたことで「めちゃめちゃ投げやすくなって、スピードも110キロから123キロまで上がりました」と手応えは十分だ。
佐竹は今夏の第95回都市対抗大会(7月19~30日、東京ドーム)を最後に現役を引退することを表明。三樹は「ほんまに感謝です。佐竹さんのおかげでめちゃめちゃコントロールよくなって、感謝していますと伝えたいです」。今夏の大会に向けては「1個1個確実に勝ち続けます」と力を込めた。レジェンド右腕への感謝を胸に、“佐竹投法”を貫き続ける。【アマチュア野球担当 古財稜明】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)




