戸郷翔征擁する巨人がちょっとは意地を見せるか…と注目していたが何の何の。話にならない阪神の強さである。ミスで失点してもすぐ取り返す。まったくの横綱相撲だった。
「今が一番強いな。地力がついたというかな。やるべきことが分かって。役割分担とか、野手もピッチャーもな」。甲子園で練習した24日、指揮官・岡田彰布が晴れやかに話したのを地でいく快勝だ。
村上頌樹、森下翔太、佐藤輝明らヒーローの記事はそれぞれ日刊スポーツ虎番記者の熱い記事で読んでいただくとして、試合中、あることに気づいてがくぜんとした。「ほんまに強いんや」ということだ。
1936年(昭11)から始まったプロ野球。阪神は最初から参加しているが過去のシーズンでもっとも勝利数が多かったのは「87勝」で過去に2度。闘将・星野仙一で燃えた03年、さらにその後を受け、現在の指揮官でもある岡田彰布が率いた05年だ。言うまでもなく2度とも優勝している。
「勝率」になればシーズンの試合数が年度によって違うので難しいのだが「勝ち星」ならハッキリするのでは。87勝が「阪神最強」なのだ。そして今季はこれで113試合を終了し、68勝41敗4分けとなった。残りジャスト30試合。もし現在の流れのまま残りゲームを「20勝10敗」で乗り切れば、88勝51敗4分け。過去最大の「88勝」をマークすることになる。
プロ野球全体で見れば過去の最多勝利は1955年(昭30)の南海ホークスが記録した99勝(143試合制)。猛烈な数字で、万が一、阪神が残り30試合を全勝しても届かない。
しかし88勝を目指す20勝10敗は、いまの状況なら、あり得ない数字ではない気さえする。ここまで来たら「最強阪神」の結果を出して「歴史の割には結果が少ない」とされる伝統に終止符を打つチャンスかもしれない。そうなれば、いま応援している虎党はまさに「歴史の目撃者」となるわけで将来、子どもや孫、後輩に自慢できる。そう思えば楽しいではないか。
そこで思うのはこの日、NPB、巨人球団、阪神球団の連名で替え歌などで相手を侮辱する行為はやめてくれ、と呼びかけられた件だ。少々のヤジはプロ野球の楽しみと思うが「やめて」と言われることはやめた方がいい。強い阪神を誇る虎党には必要ないでしょ…と思うからだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




