阪神だけでなく、セ・リーグが自信を持って交流戦に送り出す高橋遥人である。その期待に違わず、ロッテ打線を相手に8回を0点に抑え、今季負けなしの6勝目をマークした。
それにしても8回106球で継投を選択した指揮官・藤川球児、阪神ベンチはドキドキしただろう。ここでひっくり返されていれば目も当てられない展開だった。最後、ドリスが走者を置きながらもなんとか締め、交流戦初勝利だ。
「面白いな」と思ったことがある。今季、高橋が投げた試合はほとんどが接戦になっているということだ。この日は2回に中野拓夢の二ゴロであげた1点を守り切る展開。「1-0」勝利となった。
今季ここまで高橋の先発した8試合で、高橋が投げている間のイニングで、阪神打線は一体、何点を取ったのだろうか。それを振り返ってみた。ざっとこういう感じだ。
3月28日 巨人(高橋が完封) 2点
4月5日 広島(6回) 0点
同12日 中日(高橋が完封) 3点
同29日 ヤクルト(高橋が完封) 2点
5月6日 中日(高橋が完封) 2点
同13日 ヤクルト(6回) 2点
同22日 巨人(6回2/3) 7点
そしてこの日、8イニングを投げている間に1点である。合計8試合、高橋の62回2/3で阪神打線がマークした得点は「19」。平均すれば高橋への援護点は「2・6」か。
これが多いか少ないか。阪神は交流戦に入るまでの46試合でリーグ・トップの189得点をマークしている。1試合平均は4・1点。そう思えば高橋への援護は少ないかもしれない。
「ホントにみんなに守ってもらって、打ってもらって、応援してもらってのおかげだと思います」。高橋は謙虚にそう話したが、実はそれほど「打ってもらって」はないようだ。
ところが高橋がもっとも多く失点したのは22日の巨人戦で4失点である。このゲームは阪神打線が4回までに7点を上げていた。これだけ見れば「味方が得点できないときほど力を発揮する」ということになる。
いい投手はそういうものかもしれないが、いつまでもこの状態が続くとは限らない。交流戦4試合で5得点の阪神打線。ここは奮起に期待したい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




