坂本誠志郎に異例のお願い? をされてしまった。中日に連敗を喫し、引き揚げる首脳陣、選手たち。坂本の元へ取材に行く記者はいなかったけれど少し聞きたかった。「キャプテンとして、こういうときはどうしたらいいのかな?」。そんな話をしてみたのだ。

「そうですね。確かに勝てていないけれどバタバタしてもしょうがないし。ボクらはそう思っているんで周り(メディア)もあまりそんな感じにしないでほしいですね」。ニッコリ笑ってそう話したのである。

この日に限れば、相当、厳しい試合だった。先発・伊藤将司を援護できず、中日投手陣の前に0封されたのはもちろん、内容がよくない。1回に佐藤輝明の悪送球で1失点。ミスで先制を許す形になった。

攻撃では4回だ。森下翔太の安打、佐藤輝明の四球で無死一、二塁と絶好の同点機。ここで大山悠輔は左前打を放った。二走・森下は懸命にホームを目指したが相手守備陣の好返球があって本塁憤死した。

ここで焦点になるのは三塁コーチ・田中秀太が突っ込ませたことか。タイミングはなかなかに微妙だった。無死満塁にして6番・前川右京に回してもいい場面だったかもしれない。

前日25日の2回には2死一、二塁から熊谷敬宥の左前打で二走・佐藤を三塁で止めていた。次打者が投手・西勇輝であることを考えればギャンブルでいかせても…と思ったのである。両方の場面が反対だったような気もするのだ。

そして。この日は直後に前川が一塁併殺打を放ってしまう。無死一、二塁が無得点に終わり、流れを中日に渡す結果になってしまった。5回には1死一塁で伊藤が送りバントを決められず、併殺。野球は「流れ」のスポーツだ。「これは…」と思っているとはたして5、6回に本塁打で追加点を挙げられる。7回にも3番手・津田淳哉がダメ押しの1点を献上した。

神宮球場では2位・巨人がヤクルトに連勝し、ゲーム差は「1・5」になった。今季、セ・リーグ相手には一度もない「同一カード3連敗」をこの局面で食らうようなことがあれば…。

巨人との直接対決を前に気配は怪しくなるかも、と思ったところで坂本の話である。彼の言う通り、まだバタバタするところではない、というか、バタバタしても意味はないのである。いま意識するべきは金丸夢斗の攻略だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)