熱戦のうちに幕を閉じた第97回全国高校野球選手権を振り返りる第1回は、ニッカンスポーツ・コムで甲子園大会終了後の20日夕から23日まで実施したアンケート結果を発表。1368人から回答が寄せられ、最も印象に残った試合は、大熱戦となった決勝の東海大相模(神奈川)-仙台育英(宮城)戦という結果が出た。また印象に残った選手の1位は関東第一(東東京)のオコエ瑠偉外野手(3年)となった。

ニッカンスポーツコム・アンケート

2回戦高岡商の1回、関東第一オコエは一塁強襲の二塁打を放つ
2回戦高岡商の1回、関東第一オコエは一塁強襲の二塁打を放つ

 ユーザーが選んだ最も印象に残った試合は、決勝戦だった。285人がこの試合を挙げ、2位以下に大差をつけた。

 45年ぶりの東海大相模か、それとも東北勢悲願の初優勝を目指す仙台育英か-。序盤劣勢だった仙台育英が6回に同点に追いつくと甲子園のボルテージは最高潮に。同点で迎えた9回表、東海大相模がエース小笠原の勝ち越し弾などで4点を奪って試合を決めたが、最後までどちらに転ぶか分からない好ゲームだった。

 「決勝戦は力のある2校が残ったので盛り上がった」「優勝候補が評判通りの実力を発揮して勝ち上がって対決した展開といい、激闘ぶりといい、エキサイティングな大会だった」などの声が多かった。

 2位につけた関東第一-興南の準々決勝は、5-4の1点差ゲーム。9回表にオコエが決勝本塁打を放った。

 今夏は接戦が多かった。1点差が15、2点差が7、3点差が4と3点差以内の試合が全48試合中半数以上の26試合。サヨナラゲームは8試合あった。

 「1点差ゲームが多く手に汗握る大会だった」「レベルの高い試合、息詰まる熱戦が多く見ていて本当に面白かった。100周年にふさわしい素晴らしい大会」「役者がそろい、強いところが残って、最後も好勝負。非常に見応えのある10年に1度レベルの大会」などの声が多数寄せられた。

 印象に残った選手は関東第一・オコエが早実・清宮幸太郎内野手(1年)を僅差で抑えて1位になった。走攻守3拍子そろった好選手が持ち味をすべて発揮した。「オコエ、魅せたわー!」「清宮君、セナ君(佐藤世那)、オコエ君、小笠原君とスター選手が評判通りの活躍を見せた」との声がある一方で「清宮君やオコエ君がクローズアップされ過ぎ」という意見もあった。

 印象に残ったチームは優勝した東海大相模が1位。4位には80年ぶりに8強入りした秋田商が入った。エース左腕の成田翔投手(3年)を中心とした好チーム。「秋田商の諦めない野球に感動した」。東北対決となった準々決勝で仙台育英に3-6で敗れたがスタンドから大きな拍手をもらっていた。

 MVPは決勝戦で投打に活躍した東海大相模・小笠原慎之介投手(3年)を552人が挙げ断然のトップ。2位は準優勝投手の仙台育英・佐藤世那(3年)が入った。1年生ながら2本塁打を放つなど大会を盛り上げた早実・清宮幸太郎内野手は3位につけた。【メディア戦略本部・福田豊】


▼印象に残ったシーン、試合


対戦カード回戦票数
東海大相模-仙台育英決勝285
9回小笠原弾などでV
関東第一-興南準々決勝178
9回オコエ弾で初4強
関東第一-中京大中京3回戦151
長嶋サヨナラ弾
王貞治氏始球式開会式120
早実-東海大甲府3回戦95
清宮が1号3安打5打点
秋田商-高崎健康福祉大高崎3回戦93
秋田商10回制し8強
関東第一-高岡商2回戦72
オコエ1回2三塁打
九州国際大付-大阪偕星学園2回戦59
山本武白志2打席連発
仙台育英-秋田商準々決勝56
佐藤世那が完投4強
10東海大相模-花咲徳栄準々決勝53
杉崎サヨナラ打


▼印象に残った選手


名前校名票数
オコエ瑠偉関東第一245
清宮幸太郎早実237
成田翔秋田商168
小笠原慎之介東海大相模127
上野翔太郎中京大中京122
平沢大河仙台育英115
佐藤世那仙台育英75
山本武白志九州国際大付71
加藤雅樹早実38
10比屋根雅也興南34


▼あなたが選ぶMVP


名前校名票数
小笠原慎之介東海大相模552
佐藤世那仙台育英162
清宮幸太郎早実109
杉崎成輝東海大相模100
オコエ瑠偉関東第一87
平沢大河仙台育英81
成田翔秋田商79
磯網栄登東海大相模66
吉田凌東海大相模46
10山本武白志九州国際大付24


▼印象に残ったチーム


校名成績票数
東海大相模優勝293
仙台育英準優勝230
早実ベスト4207
秋田商ベスト8196
関東第一ベスト481
中京大中京3回戦敗退71
花咲徳栄ベスト846
興南ベスト839
九州国際大付ベスト839
10鳥羽3回戦敗退35