部員9人の一迫商が2回戦で敗れた。

 4番に座る165センチ、97キロの“大型”2年生・尾形優太が4回裏に左前安打を放つなどしたが及ばず、5回コールド負け。

 青いメガホンを口に当て、試合中から誰よりも声を張ってナインへ指示を飛ばし続けた熊谷貞男監督(61)の愛情たっぷりの猛ゲキが最後まで球場に響いた。

 熊谷監督は95年秋から指揮し、05年にはセンバツ出場へ導いた熱血漢。敗戦に顔をゆがめ整列に向かう選手たちには「耳と肩が真っすぐになるように立つんだ! 真っすぐに!」。相手校の校歌が始まる前の隙間にも「2年生と1年生はこの悔しさを胸に秋へ進め! 忘れるな!」。試合の全てが終わるまで熊谷節がさく裂。一迫ナインは泣きながらうなずいていた。