岩手の怪物2年生右腕が、大会記録を塗り替えた。シード校・千厩(せんまや)の千葉英太が23奪三振をマーク。延長13回ながら、1試合最多三振記録を3つ上回った。

 4点リードの13回に、新記録となる21個目の三振を空振りで奪うと、残り2つのアウトも三振に仕留めた。「ピンチになると狙っていた。直球を生かしたピッチングができた」と胸を張り、要所でズバリと決めてみせた。

 従来の三振記録は81年に広田水産の佐々木昌章が、伊保内戦で9回を投げて奪った20。千葉は171センチと投手としては小柄だが、4回には自己最速を1キロ更新する142キロも計測した。歴史を変えたことには「うれしいです」と素直に喜んだ。

 花巻東時代に菊池雄星(西武)、大谷翔平(日本ハム)でもできなかった快挙を達成して、チームを04年以来12年ぶりに8強に導いた。