市和歌山が、箕島を振り切った。8回裏、3番の薮井幹大外野手(2年)が左中間へ決勝の2ラン。「1点でもいいから点を取って、ピッチャーにゆとりをあげたかった」。エース赤羽陸投手(3年)は9回を2安打完封で締め、春夏連続の甲子園出場を決めた。

 薮井は5月末に右肘の滑膜除去手術を受け、6月末に球を投げられるようになったばかり。腕を伸ばして重たい物を持つことはできないが「センバツは(スタメンで)出ていないから、チームのためになりたかった」。初戦敗退した春の悔しさをバネに成長し、甲子園に借りを返しに行く。