宮城代表で7年ぶり22度目の夏の甲子園に出場する東北ナインが1日午後、空路で大阪入りした。練習グラウンドと選手寮のある泉キャンパス(仙台市泉区)で行われた出発式には約250人が参加。現在の部員は、夏の甲子園未体験だけに、我妻敏監督(34)は「暑い」を禁句に指定した。

 我妻監督は出発前の最終ミーティングで“暑い”をNGワードに指定した。春夏通算41度目になる甲子園だが、夏は7年ぶり。宮城より気温も湿度も高い夏の甲子園で戦った経験は、今の部員にはない。「甲子園では“暑い”ことを言い訳にしない」。普段通りの力を発揮できるよう、意識改革を求めた。

 泉キャンパスで行われた出発式では、教職員を含む約250人の生徒会代表や各運動部員が参加。五十嵐一彌校長は「甲子園に向けて戦闘モードに入りましょう。甲子園の“魔物”は自分自身の気持ちの持ち方に尽きる。平常心で普段通りの野球をしてほしい」と激励。“暑い”を禁句にした我妻監督だが、「“熱い”応援には応えたい」と決意表明した。

 午後8時過ぎ、仙台空港から伊丹空港経由で大阪市内のホテルに入った。甲子園入りは東日本大震災に見舞われた11年春のセンバツ大会以来。03年夏、全国準優勝の伝統を背負う児玉修哉主将(3年)は「5年ぶりの甲子園で強い東北を見せたい」と宣言。五十嵐校長は「5年かかったけれど、縦じま(ユニホーム)のすがすがしい姿を発揮してほしい」と期待した。【佐々木雄高】