第98回全国高校野球選手権大会(7日開幕、15日間)の甲子園練習が2日、行われた。東北勢は聖光学院(福島)大曲工(秋田)盛岡大付(岩手)鶴岡東(山形)八戸学院光星(青森)の5校が参加。与えられた約30分の時間の使い方に各校の特徴が出た。組み合わせ抽選会は明日4日に大阪市内で行われる。

 初出場の大曲工は守備、打撃のメニューを消化し、割り当てられた30分の残り5分ほどを、もう1度守備練習に充てた。15年春のセンバツで、初陣1勝を経験した守沢康陽外野手(3年)は「あらためて、いいグラウンドだなという実感を持ちました」と、再び甲子園に戻って来たことを喜び「守備に力を入れてやってきた。時間が余ったので守備をやろうということで」と意図を説明した。

 秋田大会のチーム打率1割9分7厘は、出場49校で最も低い。名物にちなんだ「花火打線」の爆発が勝利の1つの鍵となるが、粘って守るのが現チームの特徴。全5試合が2点差以内と、接戦を制して甲子園を勝ち取った。守備の重要性は選手に浸透している。阿部大樹監督(45)は「センバツは投打の軸がしっかりしていましたが、今は粘り強く」と言う。派手さはなくても、守備からリズムをつくれる強みがある。