3年ぶり5度目出場の常葉学園菊川(静岡)が、秀岳館(熊本)に1-6で完敗した。自慢のフルスイング打線が、相手3投手の継投で5安打に抑え込まれた。

 試合後、森下知幸監督(55)は淡々と完敗を認めた。「相手投手が上だった。どの投手も力があり、差し込まれてしまった」。今大会を最後に退任し、御殿場西の監督に就任する方向だが、「今の段階では何も言えません。『この大会が終わるまで』とお答えしてきました。これからのことは、学校に戻ってからです」と明言を避けた。

 森下監督は静岡大会を制した翌日の7月28日朝、電撃的に退任を発表した。甲子園にも行かず、8月1日から御殿場西の監督に就任する内容だったが、日本高野連はこれを認めず、同日午後に一転、続投表明した。翌29日には選手に頭を下げて謝罪。1日に大阪入りしてからも、熱心な指導を続けていた。常葉学園菊川では07年のセンバツ優勝を果たすなどした名将は、新天地で再び甲子園を目指す。