来春に控えるセンバツへの重要な参考資料となる秋季高校野球東海大会は22日、草薙球場と清水庵原球場で開幕する。静岡県大会初優勝で初出場の聖隷クリストファーは23日の2回戦から登場。麗沢瑞浪(岐阜2位)-三重(三重3位)の勝者と対戦する。3番遊撃手の安井琢真(2年)と6番左翼手の安藤優月(2年)の「安安コンビ」が攻守でキーマンとなって、甲子園出場を掲げて出陣する。

 チーム練習の中心には、安井と安藤がいる。新チームでの公式戦打率は安井がチーム1位の4割7分2厘、安藤が同2位の4割5厘を誇る。足の速さでもチーム1、2を争い、堅実な守備で安井が内野、安藤が外野を引き締める。まさに走攻守の要となる。

 東海大会を控え、安井は「県内のどこにも負けない練習量を積んできた。打撃でも守備でも周囲の想像を超えるプレーをしたいです」と笑顔で意気込みを示した。安藤も充実した表情で「守備をしっかりして投手を助けたい。県1位ですが、挑戦者の気持ちで全力で戦いたいです」と口調を強めた。

 クラスも同じ2人は、息もピッタリだ。藤枝明誠との県決勝だった。1-0で迎えた7回表1死一、三塁のピンチ。左飛で本塁を狙った三塁走者を、安藤-安井の中継プレーで刺し、流れを大きく引き寄せた。2人は「ずっと練習していた中継プレー。試合で成果が出てうれしかった」と、そろって声を弾ませた。

 左腕エース河合竜誠(2年)が打たせて取るタイプとなる。東海王者まで勝ち上がるには、打線の援護と守備力が何より不可欠となる。植竹和人監督(40)も「うちはしっかり守って、足を使ってなんぼのチーム。安井と安藤は経験も豊富で、期待しています」と重要なキーマンに指名した。「安定」した打撃と、任せて「安心」の守備。安井&安藤の「安安コンビ」が、聖隷クリストファーを聖地に導く。【鈴木正章】