打線好調の新潟が16安打で9点を奪い、昨秋4強で今夏は第6シードの上越を撃破した。

 初回に先制された直後の2回、この日は三塁でスタメンのエース森田豪主将(3年)が右翼席に同点ソロ。2-2の5回には、4安打固め打ちの竹石寛(ひろむ)一塁手(2年)が勝ち越しの決勝V打を放つなど、一気に4点を奪って突き放した。

 1回戦では29安打で14者連続得点もマークするなど、32-0の5回コールドで長岡農に圧勝。前日9日は教員採用試験の会場となったため自校グラウンドが使えず、新津南のグラウンドを借りて打ち込み、中1日置いても打線の好調ぶりは変わらなかった。

 森田主将は8-4の7回無死一、三塁から救援でマウンドにも上がり、強烈なライナーを瞬時にグラブに合わせて好捕。そのまま三塁転送で併殺を完成させ、ピンチを脱した。打っては3安打2打点、投げては3回を1安打無失点で締め、「完璧に肩を仕上げてマウンドに立てなかったが、手先で抑えようとすると腕が縮こまるので、思いっきり腕を振りました。(投手ライナーは)必死でした」と白い歯を見せた。

 後藤桂太監督(50)は1年夏からレギュラーで出場する大黒柱について、「今日は森田でした。最初のホームランもそうだし、力投もそうだし、最後もチームを救ってくれた。ここぞの森田です」と最敬礼だった。