佐渡の怪腕が初戦で散った。

 第6シードの佐渡はプロ注目のエース菊地大稀(3年)が8回12安打6失点と打ち込まれ、初戦(2回戦)で姿を消した。

 7回までカーブを中心に変化球でかわして1失点も、2-1とリードした8回2死走者なしから突然の乱調。3連続長打を浴びてあっさり逆転されると、さらに四球を挟んで単打3本を重ねられ、大量5失点で逆転を許した。「前半は抑えられても、後半は体力が足りなくなった」と、大会前に右太もも裏を肉離れした影響は否めなかった。

 中学時代は、地元で開催された「離島甲子園」に佐渡市選抜のエースとして出場。「佐渡で甲子園を目指す」と地元に残り、今春の県大会1回戦では10球団のスカウトの前で最速143キロを披露。4番エースの大黒柱としてチームをベスト16に導き、一躍脚光を浴びた。

 それでもネット裏には、西武渡辺久信シニアディレクター兼編成部長(51)ら球団関係者が大挙陣取り、離島の逸材に熱視線を送った。菊地は「野球の人生は続く。しっかり一から自分を見つめ直したい。プロという目標を持って練習していきます」と、将来の夢を語った。