春季府大会準優勝の綾部が延長10回逆転勝ちで初戦を突破した。

 初回、先発四方裕太投手(3年)が「緊張していた。浮いたまっすぐを狙われた」と4被安打に失策が絡み、4失点。打線は2回に1点を返したが、8回までに10三振と打線が沈黙した。

 9回、ようやく目覚めた。3番湯浅大輔内野手(3年)が右越え二塁打で出塁し、四球と2連打で1点差に迫る。代打井上出海(いずみ)内野手(3年)が「絶対落ちろ」とバットの先で捉えた当たりが内野手の手前で弾み、同点打になった。追いついた後の10回、再び1点リードを許すが、あきらめなかった。四球と安打で走者をため、2番曽根真之佑捕手(3年)が「人生で初めて」というサヨナラ2点適時打。逆転勝ちを呼び込んだ。延長戦を制した蒲田直樹監督(38)は「選手がすごい。女神がいましたね」と興奮気味に話した。