第99回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の南北海道代表・北海が25日、甲子園メンバー18人を発表した。佐藤大雅捕手、井上雄喜左翼手、布施太聖遊撃手(いずれも3年)ら、2ケタ番号で南大会に出場していた主力が春までの1ケタに戻った。主将の佐藤は「12になったのは、もっとやれるという監督からのメッセージと受け止めていた。この経験で得たがむしゃらさを、甲子園で発揮したい」と前を向いた。

 平川監督が処方した“特効薬”が効いた。佐藤は1年の3月に内野手から捕手に転向。昨夏、転向わずか5カ月で甲子園準優勝捕手となった。「最初は必死でやってたからそんなことはなかったのですが、甲子園の秀岳館戦でボールをぽろっと後ろにやってから、ポロポロ出るようになった。捕手に対する慣れが出てきた」と同監督。初心を取り戻させるためのてこ入れ策は、南大会3連覇という形で効果をもたらした。

 「言動1つにも気を引き締めて臨みたい。甲子園で再会する仲間もいるし、恥じないプレーをしないと」と佐藤。24日には昨夏の対戦で仲良くなった熊本・秀岳館エース川端に、甲子園出場の祝福メールを送った。ふんどしを締め直し、ひと回り成長した姿をライバルに見せる。【永野高輔】