下関国際(山口)が春夏通じて初の甲子園を決めた。先発した主将の植野翔仁(しょうと)投手(3年)が完投勝利。この日のスタメンに2人しかいない3年生の1人として奮闘した。チームをまとめきれず今年2月に練習から「失踪」したこともある植野は「苦しくて何度も心が折れたが監督さんが拾ってくれた。甲子園に連れて行けてうれしい」と坂原秀尚監督(40)に大きな恩返しをした。決勝打は2年生3番の吉村英也外野手。坂原監督が「恐れを知らない」と評する下級生の活躍と、頼れる3年生投手で勝ち取った初優勝だった。

 ◆下関国際 1964年(昭39)に下関電子工業高等学校として開校の私立校。下関高等学校を経て93年に現校名へ。普通科と電子機械科があり、生徒数は300人(女子61人)。野球部は65年創部。部員は45人。甲子園は春夏通じ初出場。OBにロッテ宮崎敦次。所在地は下関市大字伊倉字四方山7。山口和也校長。

◆Vへの足跡

2回戦9-0宇部

3回戦8-3下関西

準々決勝4-0高川学園

準決勝8-7宇部商

決勝4-3宇部鴻城