秀岳館(熊本)は川端健斗投手(3年)田浦文丸投手(3年)の継投で横浜(神奈川)との優勝候補対決を制した。

 秀岳館が横浜との「V候補対決」を制し初優勝へ好発進した。鍛治舎巧監督(66)が今夏限りの退任を表明した中、4季連続出場のチームは発奮。プロ注目の最速148キロ左腕、川端投手が強力打線を相手に強気の内角攻めで、6回2安打1失点とし、勝利に貢献した。「田浦が後ろにいるんで、ペースを気にせず飛ばした」。1回から、この日最速146キロの直球を軸に押す内角攻めで圧倒した。

 鍛治舎監督は熊本大会準々決勝翌日の7月21日に突発性不整脈で入院し同27日に退院した。以来、甲子園で3試合ぶりに采配を振り、退任表明後の1勝に「最後だからとか、そういう気持ちはまったくない。また1つ思い出ができた」とほおを緩めた。2日前に指揮官から先発を告げられた川端も「最後、日本一の監督にさせる強い思いがある」。勇退の花道を飾るため、16日、広陵との2回戦も快投を演じる。

 ◆鍛治舎監督は関東キラー 秀岳館・鍛治舎監督が甲子園通算10勝目(3敗)。関東勢には6戦全勝。