今大会NO・1スラッガーの広陵(広島)中村奨成捕手(3年)が「清原超え」の1大会最多6本塁打を記録した。天理(奈良)との準決勝で1回に先制2ラン、5回に同点ソロ。85年夏に清原和博(PL学園)がマークした1大会5本塁打を一気に抜き、チームを10年ぶりの決勝に導いた。

 清原が1大会5本塁打を放った85年夏にPL学園を指揮した中村順司元監督(71=名古屋商大総監督)は「今大会を象徴する記録が生まれましたね」と語った。広陵・中村のプレーに「攻守で味方を引っ張る姿勢も打席の好結果につながっている」と分析。「U18W杯で結果を出し、さらに上の世界でも好成績を残す選手になっていけば、新記録はいっそうみんなの記憶に残るものになるはず」とエールを送った。一方で清原について「先輩のためにもチーム打撃に徹する意識が強かった。思うように打てと指示していたなら、もっと本塁打を打っていただろう」と振り返った。