新潟県佐渡から初のプロ野球選手誕生へ-。最速145キロの佐渡・菊地大稀投手(3年)が12日、郵送で県高野連にプロ志望届を提出した。手続きが完了すれば、今日13日にも日本高野連のホームページに掲載される。県勢の高校生では、関根学園の荒井颯太外野手、糸魚川白嶺の綱島龍生遊撃手(ともに3年)に続く3人目の同志望届提出となる。

 県NO・1投手が大きな1歩を踏み出した。1年で急成長した原石は、佐渡からあえて荒海に飛び込む決断を下した。今春は県大会初戦で10球団のスカウトが視察。夏も初戦で10球団、計20人以上の編成関係者が訪れ、西武、広島、中日はスカウト部長クラスが足を運んだ。一冬で最速が約10キロアップし、185センチ、81キロと体格にも恵まれ、潜在能力を評価される。

 夏は大会直前に右太もも裏を肉離れした影響で本調子ではなく、初戦(対柏崎)敗退で涙をのんだが試合後に、「佐渡から(プロ)選手が出ていない。初めてというところでも、自分が成し遂げたい」と強いプロ志望を口にしていた。夏以降もトレーニングを続けており、10月26日のドラフト会議で指名を待つ。

 ◆菊地大稀(きくち・たいき)1999年(平11)6月2日、佐渡市生まれ。小学1年から真野ファイターズで野球を始め、真野中では佐渡市選抜のエースで離島甲子園に出場。今春は3回戦の北越戦で公式戦初完封をマークするなど、2勝を挙げベスト16。右投げ左打ち。185センチ、81キロ。血液型O。