磐城が東日本国際大昌平を7-3で破り2回戦進出を決めた。エース左腕小山泰生(2年)は3失点完投。その恋女房を、投手で夏県大会を経験した大久保雅史捕手(2年)が担った。捕手でのプレーは、公式戦では8月末の支部大会準決勝(いわき海星戦)以来2度目。木村保監督(47)は「彼の持ち味である元気さを存分に出してくれた。彼はピッチャーもキャッチャーもできる」と評価した。

 大久保は「小山がしっかり丁寧に投げてくれた」と感謝した。1回に先制を許したが、2回1死二、三塁で、低めのスライダーを捉え、同点に追いつく中犠飛を放った。これを皮切りに一挙5点を奪い、主導権を握った。リード面でも「1回は変化球を狙っている様子だった」と分析し、直球主体に切り替えて反撃を封じた。投手では夏大会前まで3連敗した相手を破り「自分たちの野球をやって勝てた」と満足した。

 昨年11月の早実との招待試合。大久保は6回制の2試合目に先発し、清宮を3打数1安打に抑え、完封勝利した。最速135キロ右腕は捕手を打診されたとき「びっくりした」が、「(清宮級の怪物を)自分のリードで打ち取りたいというのもある」と今月から捕手に専念。武器は二塁送球で、投げてから到達するベストは1秒8。「盗塁で刺したい。リードはまだまだ。1試合1試合勝つしかない」と今日19日の日大東北戦を見据えた。【秋吉裕介】