来春センバツ出場の参考となる秋季九州高校野球(宮崎)の組み合わせ抽選会が12日、宮崎市内で行われた。福岡から夏春連続甲子園出場を狙う東筑は宮崎日大と興南(沖縄)の勝者と対戦。エース石田旭昇投手(2年)がチームをけん引する。センバツ出場が確実視される4強が決まる準々決勝は23日に行われる。

 福岡を制した東筑“レジェンド石田”が夏春連続の甲子園出場に導く。2年生エースとして出場した夏甲子園から約2カ月、悔しさをバネに成長を続ける。縦にボール5個分、横にボール2個分の長方形の穴が開いたネットをブルペンに置いて投げ込み、生命線の制球力をさらに磨いた。速球も「ひと冬越えて140キロを超えたい」と目標を掲げた。

 今夏の福岡大会を1人で投げ抜いて優勝へけん引した。同校6度目甲子園の出場で、うち4人が石田姓という「石田伝説」を胸に乗り込んだが1回戦で済美(愛媛)に8回途中10失点KO。「高いレベルじゃ甘い球は打たれる」と痛感した。それでも青野浩彦監督(57)は「投手は石田しかいない。石田で負けたらしょうがないと、みんな腹をくくっている」と絶大な信頼を寄せる。石田も新チームから「チームの中心となって引っ張るつもり」と大黒柱の自覚は十分だ。

 センバツ出場がかかる九州大会へ「レベルが高くなるので今のままでは通用しない。力じゃなく制球力で打たせて取る投球をしたい」と気持ちを引き締める。最速137キロのキレのある直球に加え、精度を増したチェンジアップ、シュート、スライダーなどを駆使し九州王者を目指す。【菊川光一】