来年3月限りで退任する北原光広監督(64)率いる神港学園が、乙訓に7回コールド負けし、来春のセンバツ出場が厳しくなった。

 エース亀谷侑汰投手(2年)が乱調で、3回もたず5失点で降板。結局3回は一挙6点を奪われ、攻めては1点を返すのが精いっぱいだった。

 北原監督は「たたきのめされました。ビッグイニングを作られたら駄目ですね」と敗戦を受け入れた。公式戦はこの日が最後の采配となる見込み。一番心に残る試合を問われ「やっぱり僕は震災ですね。勝った試合も負けた試合もあったけど、一番大きいですね」と阪神淡路大震災の起きた95年に出場したセンバツを挙げた。「あの時の集中力。練習できる、温かい風呂に入るということが全く出来ない状態の中だった」。今の選手たちにも練習で気が抜けていると感じると、当時の試合の映像などを見せてきた。

 「僕はラストダンスはうまく踊れなかった。でも正直ここまで来るチームじゃなかった。粘り強く戦ってくれた」と、普段あまりほめない北原監督が選手たちをたたえた。【磯綾乃】