静岡の春翔一朗投手(3年)が駒大苫小牧(北海道)を4安打完封した。投球数はわずか84球、奪三振はゼロだった。

 お立ち台に上がったヒーローは「気付いたら9回が終わっていた。(アウトの)半分以上をゴロで取る自分のピッチングができたなと思います」と笑顔で答えた。

 「春」という名前について聞かれると「ご先祖様に感謝したいです。もちろん春も優勝を狙っていますが、夏につながる春にしたい」と笑わせた。

 84球の投球数には「駒大苫小牧の応援のテンポが良いと聞いていたのでユーチューブで見ました。好きな音楽だったので投げやすかったです」と話した。

 この日の最速は134キロ。三振ゼロについては「自分は能力が低い。サヨナラのピンチでは三振を狙うかもしれませんが、150キロも出ませんから。そういうピッチャーの代表だと思っています。そういう投手に夢を与えられたら、こういう生き方もあるんだぞと伝えたいです」と熱く語っていた。