第90回選抜高校野球大会は今日3日、準決勝2試合が行われる。休養日の2日は勝ち上がった4校が兵庫・西宮市などで調整。

<中村順司の目>

 甲子園優勝経験のある4校が、準決勝に顔をそろえた。センバツ連覇を狙う大阪桐蔭は前評判通り、安定した強さで勝ち続ける。3回戦・明秀学園日立(茨城)戦の5-1以外は、2回戦・伊万里(佐賀)戦も準々決勝・花巻東(岩手)戦も2桁得点。3試合計38点と攻撃力が目立つが、注目すべきは3試合で計3点という失点の少なさ。いかにミスの少ない戦い方をしているかを示す数字だろう。

 三重からすれば、なんとしても序盤の失点を防ぎたい。投手陣が総力を挙げて3回まで無失点で乗り切ることができれば、三重のペースに持ち込める。

 東海大相模(神奈川)と智弁和歌山は、互角の勝負とみる。智弁和歌山は創成館(長崎)に最大5点差をつけられながらも、不屈の攻撃で勝者になった。伝統の打力がよみがえった感じだ。力のある選手がそろう東海大相模との決戦は、見逃せない試合になる。90回の幕切れにふさわしい最後の3試合になるだろう。(PL学園元監督、名古屋商大総監督)