智弁和歌山が9回、黒川史陽内野手(2年)のサヨナラ犠飛で市和歌山を下し、2年連続23度目の甲子園出場を手にした。

 智弁和歌山は2点リードで迎えた9回表にまさかの同点2ランを浴びた。しかしその裏、高校通算49本塁打の林晃汰内野手(3年)が失策で出塁し、犠打などで三塁に進む。ここで、黒川が右翼へ犠飛を放ち、林が気迫のヘッドスライディングで生還。劇的なサヨナラ勝ちを決めた。高嶋仁監督(72)は「決勝は独特。この接戦をものにしたのは大きい」と笑顔で選手をねぎらった。センバツ決勝で敗れた大阪桐蔭について「桐蔭が(甲子園に)出てきてくれないと困る」と春の雪辱へ気合をみなぎらせた。

 ◆智弁和歌山 1978年(昭53)創立の私立校。生徒数786人(女子341人)。野球部は79年創部で部員数は34人。甲子園出場は春12度、夏は23度目。優勝は春1回、夏2回。主なOBに武内晋一(ヤクルト)西川遥輝(日本ハム)ら。所在地は和歌山市冬野2066の1。藤田清司校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦12-0高野山

3回戦14-2箕島

準々決勝16-0日高

準決勝11-3紀北工

決勝7-6市和歌山