大阪桐蔭(北大阪)が史上初の2度目の春夏連覇を果たした。前回の2012年から6年。再び偉業を達成した。常勝軍団が金字塔を打ち立てた。

 100回目の夏、全国の球児たちが「打倒・大阪桐蔭」を掲げた。昨春の選抜大会決勝を戦った履正社とは、北大阪大会準決勝で激突。9回2死までリードを許す苦戦を強いられた。西谷浩一監督は「諦めてはいないが、腹はくくった。今振り返っても、よく勝てたと思う」と語る。

 今大会でも先行される場面が目立った。根尾昂内野手(3年)は「捨て身というか、何が何でも勝ちに来るというのを感じた」と振り返る。だが、選手たちは、その挑戦をすべてはね返した。

 昨年に味わった二つの黒星がチームを成長させた。昨夏の甲子園大会3回戦で仙台育英(宮城)に喫した逆転サヨナラ負け。そして、昨秋の明治神宮大会準決勝では創成館(長崎)に敗れた。主将の中川卓也内野手(3年)は「最初はまとまりがなく、悩んで、もがいてきた」。自身もその仙台育英戦では、勝利まであと1死という場面で、一塁ベースを踏み損ねるミス。「試合終了まで何が起こるか分からない。それは自分たちが一番良く知っている」と語る。

 主力選手たちは「最高 最強のチーム作り 日本一への道」と題したノートに持ち回りで日誌を書いてきた。西谷監督の返事は今夏、決まってこう締めくくられていた。「2018年 大阪桐蔭の夏にする」-。

 選手たちは入学時から100回という節目の大会を意識してきた。北大阪大会から12個の白星を積み重ね、出場3781校の頂点に立った。