高校通算31本塁打を誇る常総学院(茨城)の菊田拡和内野手(2年)が、同校の本塁打記録を狙う。「今年は数にもこだわりたい」と鼻息を荒くする右の主砲は11日、フリー打撃でも木製バットで右への飛球を意識していた。

木内元監督時代から、幅広い戦術が常総の強さを支えてきた。そんな理由もあり、佐々木力監督(52)は「常総で40発打った選手はいないんじゃないかな」というが、菊田のスイングは楽天内田(通算37発)の高校時代をしのぐ強さだという。菊田も「常総の記録は狙いたい。茨城県の記録も」と、最終的にはDeNA細川らがマークした60発超えもターゲットにする。

チームは昨秋の関東大会で優勝候補とされながら、初戦で桐蔭学園(神奈川)にサヨナラ負けした。それでも「負けはショックでしたが、みんな切り替えました」(菊田)と、年始から活気ある練習を行っている。桐蔭学園が優勝したことで、関東大会0勝の常総学院にも今春センバツ出場の望みがわずかに残る。出場校発表は今月25日。菊田は「25日? はい、知ってます!」と笑い、練習へ駆けていった。【金子真仁】