第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の出場校選考委員会が25日行われ、春日部共栄(埼玉)が22年ぶり3度目の出場を決めた。

3時10分過ぎに、宇野禎弘校長(63)が吉報の電話を受けた。約1分間の通話を終えると「満場一致で選んでいただいたとのことでした」とホッとした表情。その後の会見では「涙が出そうになりました」と少し目を潤ませながら話した。

同校は昨秋関東大会で準優勝し、センバツ出場は確実視されていた。そんな中での今月20日、本多利治監督(61)が昨春に体罰をしていたことが発覚。石崎聖太郎主将(2年)も「不安はありました。でも、あまり考えないようにしていました。自分たちの出した結果を信じて」と前を向き続けた。この日もケース打撃などに取り組み、笑顔と活気にあふれる練習を繰り広げた。

本多監督には1月中に校内での処分、そして2月1日には日本学生野球協会審査室からの処分が出る可能性が高い。宇野校長は「もし(センバツで采配を)とれる処分であったとしても、学校としてそういうことはしない。他の人間で指揮をとることを考えている」と、監督代行を立てて甲子園に臨む意向を示した。