横浜・及川、星稜・奥川らとの名勝負の予感が漂う「打者四天王」も春を待つ。注目度NO・1は東邦(愛知)・石川昂弥内野手(2年)だ。185センチの堂々たる体格から、雄大な放物線を描き、高校通算37本塁打。いわゆる「打った瞬間」の本塁打も多い右のスラッガーだ。最速144キロを誇る剛球右腕でもあり、19年の高校球界を代表する二刀流選手だ。

山梨学院・野村もスケールでは負けない。昨夏甲子園では左翼席中段まで運んだパワーの持ち主で高校入学以来、体格が似ていることから「山梨のデスパイネ」の異名がある。アスリートタイプでは八戸学院光星(青森)・武岡龍世内野手(2年)。50メートル5秒9、遠投110メートルの身体能力を誇る。右投げ左打ちの遊撃手で、昨年9月からの公式戦打率は10試合で4割5分7厘、2本塁打、8盗塁。走攻守にアグレッシブな3番打者だ。

横浜(神奈川)・内海貴斗内野手(2年)を4人目に推す。左腕及川の陰に隠れるも、パワーは強烈。24日もロングティー打撃で120メートル超の大飛球を連発し、平田徹監督(35)も「あんなに飛ばす高校生、なかなかいません」とあぜん。4選手とも強力打線の中軸を担い、好投手たちも苦慮しそうだ。【金子真仁】