プロ注目の右腕、星稜・奥川恭伸投手(3年)が完投したが、守備の乱れから5失点し、敗れた。8回107球を投げて5安打3四死球。12三振を奪った。

打っては2回に右中間へ高校通算2号となる先制本塁打。投げても、最速149キロを計測した速球を軸に、春の関東大会王者を相手に、4回までパーフェクト投球を演じた。序盤はまさに「奥川劇場」だったが、5、6回に落とし穴が待っていた。

3点リードで迎えた5回は2つの失策が絡んでノーヒットで1点を献上。6回もミスからピンチを招き、4番・西川に同点の中越え2点二塁打、5番・本間に勝ち越しの左前適時打を許すなど3本の長短打を浴びて一挙4点を与えてしまった。

「負けてしまって悔しい。ミスがあっても踏ん張らないといけない。勝ちきらないといけない試合でした東海大相模は対応力がすごかった」

それでも、収穫はあった。前日22日は山梨学院との練習試合に先発し、5回を3失点。連投になったが、「疲れはなかった。課題の立ち上がりはしっかり入れた」とうなずいた。

「奥川は直球も変化球もよかった。ただ、3盗塁を許したり、ミスが出たり、チームとして課題も出た。いい勉強になったと思う」と林監督。昨年春から4季連続甲子園出場へ、意味ある敗戦になったようだ。