高校野球特集の第4回は「東海・北陸編」の注目選手を紹介する。

知徳(静岡)のエース栗田和斗投手(3年)は最速147キロの本格派右腕だ。春以降は練習試合を含め180回2/3を投げ奪三振は210(6月13日時点)。スライダーとスプリットの切れ味も鋭く高い奪三振能力を持つ。「変化球が生きる、質の高い直球を目指しています」。

中学時代は捕手だったが、高校入学を機に投手へ転向。初鹿文彦監督(43)は「まだ粗削りの段階でこれだけの球が投げられる。さらに良くなる」。投手経験3年目ながら、プロ12球団のスカウトが原石に期待を寄せる。

今春以降はフォーム改良に取り組んだ。下半身主導の投球で、課題だった制球力も安定。「体重移動と左腕の使い方を意識しました」と、着実に完成度を上げている。注目度は日に日に高まるが、今は春夏通じて初の甲子園出場を見据える。栗田は「甲子園で勝つことを目標にやってきた。勝負どころで、最高の投球を出したいです」と意気込んだ。【古地真隆】