全国高校野球選手権新潟大会の開会式が今日6日、ハードオフ新潟で行われる。8日から試合が始まる。昨秋、今春の県大会を制し、2年ぶり10度目の甲子園を狙う日本文理を、主将の長坂陽遊撃手(3年)がまとめる。昨秋の主将就任後から抜群のリーダーシップを発揮してきた。精神的な支柱として夏の王座奪還を目指すチームをけん引する。

長坂の存在は練習時から際立つ。大声を出し続けるわけではないが、集中力が途切れそうなタイミングで的確な声をチームメートにかける。好打、好守を見せたときは進んでたたえる。

「打球の強さ、体の力強さなど、力そのものをつけることを課題にしてきた」。チームメートと話し合って決めた夏のテーマを実行してきた。チームでの筋トレ以外に不足と感じたら個人的に自主トレで補った。打撃練習では強い打球を意識。「コンパクトに振る。内角をしっかり打つ」。自分の課題に真摯(しんし)に取り組む姿を周囲に見せてきた。

鈴木崇監督(38)は「試合の内外で献身的。チーム全体から信頼されている」と絶賛する。打順は2、6番でつなぎ役だが、重要な場面で勝負強さを発揮する。春季県大会決勝の三条戦では初回に適時打を放った。北信越大会は2試合で9打数4安打1打点だった。

昨夏の悔しさが土台にある。日本文理は150キロ右腕鈴木裕太投手(18=現ヤクルト)を擁し、優勝候補筆頭だった。だが、4回戦で新潟に3-5で敗れた。長坂は2番二塁手のスタメンで2安打だったが、勝てなかったむなしさ、先輩たちの無念の姿が強く心に残った。

主将になってからチームの結束を常に考えてきた。1人で抱え込まず、3年生に相談して役割分担をした。1、2年生の代表ともコミュニケーションを取り、チーム内の風通しを良くした。春季県大会、日本文理は6試合中、コールド勝ちは2試合。準々決勝からの3試合のうち2試合が1点差だった。「粘り強い試合ができたことは収穫。油断しないで夏に臨む」と接戦は夏への好材料。チームの成長を感じた。

日本文理が代々掲げる目標は全国制覇。今夏も変わらない。「他校がターゲットにしてくるのは分かっている。それに負けない気持ちで戦う」。夏を勝ち抜く準備はできた。【斎藤慎一郎】

◆長坂陽(ながさか・ひなた)2001年(平13)生まれ、柏崎市出身。米山小1年から野球を始める。柏崎第三中では硬式野球クラブの柏崎シニアに所属。全国大会には3回出場した。日本文理では1年の秋からベンチ入り。175センチ、65キロ。右投げ右打ち。