糸魚川・渡辺勝誠投手(3年)の快投は初回の3者連続奪三振で幕を開けた。豪快なフォームで9回を143球。被安打を4に抑え、三振を13個積み上げた。完封勝利の幕切れは1死一塁での三ゴロ併殺。「粘って、粘って完封できたのが良かった」。初戦2回戦(柏崎戦、6-2)の16三振完投に次ぐ連続2桁奪三振投球だった。

「朝、ここに来た時は異様な空気を感じた。勝たなければ、と思った」と渡辺勝。というのも新発田市五十公野野球場は昨夏の初戦2回戦で白根に敗れた会場。14三振を奪いながら1-5で負けていただけに、同球場への苦手意識があった。だからこそ勝利の瞬間は左握りこぶしを作った。「ここで勝てて、マジうれしい」と言った。

渡辺勝にとっての「鬼門」を突破した。「先輩たちもいっぱい見に来てくれた。成長した姿を見せたかった」と昨夏、悔しさを一緒に味わった先輩の声援をパワーに変えた。「直球に合わせてきている」と相手打線の狙いを見切って変化球を多投。縦に鋭く落ちるスライダーでバットを振らせた。13三振のうち10個が空振りの三振。「味方が先制してくれるまで0に抑える」。4回戦は五十公野での新潟西戦。渡辺勝は夏の手応えをつかんだ。【涌井幹雄】