乙訓は延長10回にサヨナラ負けし、昨春以来の甲子園を逃した。最後は1死二塁でエース林翔大投手(2年)が139球目を右中間にはじき返された。

市川靖久監督(36)は両エースの投げ合いをこう振り返った。「今日は5点勝負と思っていたが(福知山成美のエース)小橋くんがよかった。びっくりする球はないけど、勝負どころでミスをしない。林はよく粘った。いい球が来ていたが、2ストライクからボール球を投げられなかったのと、入り球が甘かった。小橋くんとの大きな差」

春に府予選準優勝するなど、投打のバランスのいいチームを作り上げた。昨春のセンバツを経験した選手はいない。「もともと能力が低かったし、向かっていく気持ちも弱かった。でも今日はそういう向かっていく姿勢を見せてくれたのがうれしかった。それでも勝ちには届かなかった。勝つのは難しい」と選手の奮闘をねぎらった。