優勝候補の一角、関東第一(東東京)は背番号「10」の谷幸之助投手(3年)が完封した。今夏公式戦初登板で9回1安打9奪三振1四球。出塁を許したのは2度だけ。「指先の感覚がよかった。リラックスして投球した。自己採点は85点」と振り返った。

最速143キロの真っすぐに、キレのあるスライダーとカーブが武器。昨秋からのトレーニングと走り込みで下半身を強化し、8割の力で質のいい球を投げる投手を目指した。12月には東京選抜でキューバ遠征に参加、さらに磨きがかかった。しかし昨秋までつけていた背番号「1」は、もう1人のエース土屋大和投手(3年)が背負う。「悔しさはある」というが、2人はよき相談相手でもある。練習中も一緒、野球の話は2人でする。「(背番号は)2桁でも、マウンドでは自分がエース」。右本格派の谷と、右技巧派の土屋。タイプの違う2枚で勝つ。