青藍泰斗が9安打で8得点を挙げ、7回コールドでベスト8進出を決めた。宇賀神健人監督(27)は大会前「2年生中心だから目標はベスト8ですよ。ダークホース的存在で」と謙遜したが、3回戦を終え2失点、打線は23得点と好調だ。

好調な打線の中で、高校通算14本塁打“青藍のゴジラ”は目覚めない。今春4番、今大会3番に座る石川慧亮外野手(2年)。中日石川翔投手(19)を兄に持つ。四死球で2度出塁するも4打数無安打に終わり「自分が打てていないので」と不満だ。「消極的になっている」と原因を説明。今大会通算でも、安打はいまだ三塁打1本のみと苦しんでいる。

3歳上の兄は青藍泰斗で甲子園出場を逃した。「兄が泣いている姿を見た時に、青藍泰斗に行くと決めました。もし、勝って甲子園に行っていたらここにはいなかったかも」。尊敬する兄の思いを受け継いで戦う。小学生の時に「2人でWBCに出場する」と夢を決めた。宇賀神監督は石川に「次戦のキーマン。そろそろ出てこい」と期待を寄せる。石川は「チームが打ってくれて勝てている。次からは自分が打って勝たせる。自分に気合入れろと言いたい」と鼓舞した。【佐藤勝亮】