巨人今村信貴投手の母校・太成学院大高が中盤のワンチャンスをモノにした逆転勝ちで、4回戦に進出した。

2点を追う5回、四球や敵失で1死満塁の好機をつくると、内野ゴロの間にまず1点。なお、2死二、三塁とし、5番小川涼外野手(2年)が逆転の中越え2点三塁打を放った。仲辻宏之監督(52)は「ワンチャンスをモノにできました。1点差をしっかり守りきれました」とほっとした表情を浮かべた。

今村を擁した11年は4回戦で金光大阪に5-7で敗戦。11年ドラフト2位でプロ入りした今村は、今も母校に練習球の差し入れを贈るほか、毎年年末に母校のグラウンドに顔を出し、練習を行っているという。前日の19日には今村から仲辻監督の元に「頑張ってください」と激励のメールも届いた。

試合後、指揮官は「今日の夜今村が投げるんで」とワクワクした様子で帰路に就いた。今村はこの日広島戦(マツダスタジアム)で先発し、7回2失点。6回に同点を許し、勝ち投手にはなれなかった。だが、母校がこの日挙げた1勝は、プロの世界で奮闘する左腕を鼓舞する吉報となったはずだ。