来秋ドラフト候補の京都外大西・山下航汰外野手(2年)が立命館戦で衝撃の場外弾を決め、決勝打を含む2安打3打点で8強進出に貢献した。3点リードの7回1死、初球直球をバックスクリーン左の芝生後方場外まで運んだ。自身公式戦3発目となる推定飛距離125メートルの高校通算26号。「立命館には(春の地区大会で)負けている。絶対に打ちたかった」と笑顔で汗をぬぐった。

昨冬は1日約1000スイング。体の開きにも注意を払い続け、進化のスピードが加速してきた。3月の練習試合で全国屈指の好投手、星稜・奥川から本塁打を放ち「自信になった」。センバツ準V習志野の左腕山内、啓新のサイド右腕浦松ら好投手からもアーチを懸けた。福井の鯖江ボーイズ出身。中学時代に1度会ったという同チームOBのオリックス吉田正と同じ「強振ロード」を突き進み、9年ぶりの甲子園までたどり着きたいところだ。

ナインは年明け直後、大文字山で五山送り火(大文字焼き)の文字部分になるルートをコースに3日間、斜面ダッシュを行った。上羽功晃監督(49)は「大文字焼きまで一緒に野球したいなと思いながら見ていました」。今年の五山送り火は8月16日。まずは準々決勝で春の京都王者、京都国際の胸を借りる。【佐井陽介】

◆山下航汰(やました・こうた)2002年(平14)10月1日、福井市生まれ。清水東小1年から清水東ビッグパワーズで野球を始め、清水中では鯖江ボーイズで主に捕手。京都外大西では1年春からベンチ入り。遠投95メートル、50メートル走6秒3。家族は両親と兄、妹。180センチ、70キロ。右投げ右打ち。